2018-01-01から1年間の記事一覧

♪きっと君は来ない

雨は夜更け過ぎに 雪へと変わるだろう Silent night,Holy night きっと君は来ない ・・・・ /山下達郎 クリスマスの季節になると 何度も口遊む この曲と一緒に流れたJR東海のコマーシャル 切なさといっしょに思い出す 携帯電話の無かった時代 待ち合わせは …

不思議な心模様

「僕が殺した人と僕を殺した人」 /東山 彰良 13歳 中学一年生の3人の少年たち それぞれに家庭の事情を抱えている 6歳年上の兄の死によって 心を病む母を持つユン 継父の暴力から不良の道を行くジェイ 両親の不仲で平穏ではない日々の アホン 3人の少年が出会…

紙つなげ!

【紙つなげ !】 佐々涼子 日本製紙石巻工場に働く人々を 通して見た 2011年3月11日 テレビでは知り得なかった 東日本大震災のノンフィクション 震災後に仙台を訪れた時 地元の人が言った 「流された車には人が乗っていた テレビでは人が消されているんだ 「…

私が一番

久しぶりのブログ 久しぶりの 沢木耕太郎 【銀河を渡る】 あとがきを含めて 461ページにもなる エッセイ集 図書館の書架に並ぶ前に リクエスト予約 予約番号「1番」の登録 真っ新の本 いつもは「しおり紐」を使わないのですが 1番なので 使います 読み始めて…

終わった人

今週の本は コレ 【終わった人】 脚本家内館牧子氏の小説 テレビドラマのようにテンポよく 一気に読ませる 田代壮介63歳の定年退職から 物語が始まる 田代は「定年は生前葬だ」と言い 自らを「終わった人」だと言いつつも・・・ 現状を受け入れられない思い…

サウスバウンド

今回の借入本は コレ この中から サウスバウンド/奥田英朗 【中野ブロードウェイは上原二郎の通学路だ】 書き出しに引き込まれる 6月に中野区長選があった 中野サンプラザの解体、存続も争点のひとつ 駅前にアリーナを中心に集客施設を建設するという 駅前…

我が家の問題

短編6つのオムニバス 読みながら 本のタイトルに納得 作品の全部 きっと誰もが 「我が家」の問題だと思うはず 最初の『甘い生活』は 新婚家庭の できすぎ奥様の話 絵に描いたような完璧な新婚生活 愛する彼と【ふたり】で作りたい 夢のような完璧な思い出 新…

都会の長い一日

梅雨入り前に 予約本を受けとりに図書館へ 日中の暑さを避けて 夕食後 6時半に図書館到着 硬軟取り混ぜて 8冊 週刊誌などを ぺらぺらと眺めて 図書館を出る スーパーマーケット向かう道 働くママとすれ違う 買い物袋を片手に もう片方の手は 保育園帰りの …

重たい本

494ページ 540gの本 ものぐさで 寝転んで読むには 重たい と・そんなことではなく 立て続けに 内容の重い本を読んだ そして今まで味わったことのない感情が起こった 疲れる とても疲れた 内容の重さに 気が滅入る (読書にも体力が要るようだ 若さも必要…

オデッサ・ファイル

子どものときから止むことのない読書 人生の残り時間を 時々数えるようになったこの頃 今の読書は 乱読 オデッサ・ファイル /フレデリック・フォーサイス 最近は本を読みながら その本の中に次の本を見出している 阿川弘之氏が 著書【エレガントな象】の中…

父の逸脱

父の逸脱 ピアノレッスンという拷問 セリーヌ・ラファエル著 これは児童虐待の本である お化け屋敷を入口から出たことがありますか? 子どものころ 夏祭りになると 見世物小屋の興業がやってきた サーカス小屋や猛獣小屋 爆音を響かせて回るオートバイの曲乗…

蜘蛛の糸

【或日の事でございます】 冒頭の一行で 遠い昔が 一気によみがえる ざわめきや匂い 教室の少し淀んだ空気 お若い作家さんを選んだ時には ちょっとだけ 古い作品を一緒に借りる 授業で習ったのか 自分で選んで読んだのか 或いは 有名すぎる書き出しに 読んだ…

非色/有吉佐和子

【複合汚染】を再読し その時に知った本 一冊の本が 次の本を教えてくれる ひとは何によって 優位性を保つのだろうか 第二次世界大戦後の日本にやってきた進駐軍 黒人の米兵と結婚し 戦争花嫁としてアメリカに渡り そこに暮らす 彼女が目の当たりにする差別 …

花粉症

週1回のブログ更新を自分に課してみました 衰えていく気力 体力 持続力 集中力・・・ 「リョク」のつくものが萎んでいきます 今日は本の感想を書くつもりでした しかし今年の花粉は何としたものでしょう 空気清浄機とエアコンのナノイーをダブルで動かしな…

アウシュヴィッツの図書係

文学は、真夜中、荒野の真っただ中で擦るマッチと同じだ。 マッチ一本ではとうてい明るくならないが、 一本のマッチは、周りにどれだけの闇があるのかを私たちに気づかせてくれる。 ウィリアム・フォークナー 自由を奪い、思想をコントロールしようとすると…

気分は投資家

TV 「ガイアの夜明け」 は 投資会社クラウドクレジットを放映しました 投資に関心はありませんので 初めて知る会社です 途上国で 銀行の支援も受けられずに小さな商売をする人々 その人々に資金を提供することで 個人や中小企業をサポートし 自立を助ける 路…

ことばの向こうにみえるもの

洗練されたことばの美しさが好きです 匂い立つようなことばのエレガンスが好きです ことばの向こうに見える風景が好きです 立て続けに 辻仁成氏の作品です どの作家でも短編は苦手なのですが 【明日の約束】に収められた6篇 なかでも 『隠しきれないもの』…

心地好いことば ♪そうだね♪

生まれてからずっとマイペースの長男 「Tくん(息子)は反抗期があった?」とよく訊かれました 私の応えは「生まれてから一度も親の言うことをきいたことがありません」 中学3年の夏休みに 夫のブカレスト赴任に同行 長男は転校したくなかった クラス担任は…